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イラクに配備された軍事ロボット"SWORDS"が11時間で撤収へ

以前ブログに書いたFoster Miller社軍事ロボット"SWORDS"が実戦配備後、11時間後に撤収されていたとか。
米軍の武装ロボットが反逆? 実戦配備11時間でイラクから撤収 - Technobahnコメントを見る
米軍がイラクで試験的に実戦配備した武装ロボット「ソーズ(SWORDS)」がイラクでの実戦配備からわずか11時間で撤収されていたことが9日、判明した。
米ポピュラーメカニクス誌によると米軍は3機のSWORDSを2007年に試験的にイラクに実戦配備。しかし、実戦配備早々、命じてもいないので銃口を味方に向けるなど反逆するそぶりを見せたことを受けて、実践配備は時期尚早との決断が下されて模様だ。
/.等でも議論されているようですが、まあ公表されない限り原因は不明ですよね。

開発元ではこんな声明を

TALON Military Robots, EOD, SWORDS, and Hazmat Robots - Foster-Millerコメントを見る
Editor's Note, April 14, 2008: Contrary to what you may have read on other web sites, three SWORDS robots are still deployed in Iraq and have been there for almost a year of uninterrupted service.

There have been no instances of uncommanded or unexpected movements by SWORDS robots during this period, whether in-theater or elsewhere. (A few years ago, during the robot's development, there were several minor movement issues that were expected, identified and addressed during rigorous stateside testing --prior to the Army's safety confirmation back in 2006. Any comments made after that timeframe about "setbacks" related to the robotics industry were hypothetical -- never in response to some nonexistent SWORDS incident after the safety confirmation.)
普通に考えて、こんな兵器をなんの試験もせずに配備するわけがないのでおそらく環境要因によるものだと思うのですが…

まあ、出来ればこう言った技術は平和に活かして欲しいもの。

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武装ロボット"SWORDS"がイラクで実戦配備に

以前より開発が進められていたSpecial Weapons Observation Remote Reconnaissance Direct Action System(SWORDS)がイラクにて実戦投入された模様。
Technobahn ニュース : 米軍、史上初 イラクで武装ロボットを実戦配備 コメントを見る
米軍がイラクで武装ロボット「Special Weapons Observation Remote Reconnaissance Direct Action System(SWORDS)」を4月から実戦配備していたことが4日までに米専門誌「National Defense」の報道により明らかとなった。

武装したロボットが戦闘地域で実戦配備されるのは、今回の事例が史上初の出来事となる。

SWORDSはFoster Miller社のロボット"TALON"にM249機関銃を装備したもの。
"Talon"自体は偵察や爆弾の除去にも使われるロボット。

その他、米軍はiRobot社の"Packbot"を偵察任務に、また無人偵察機Predatorにヘルファイアミサイルを搭載して運用中。レバノンの武装組織ヒズボラも無人機を対イスラエルに使用しているとか。

もういっそのこと、無人偵察機で発見した戦闘ロボットを戦闘ロボットと無人攻撃機で攻撃する、戦争の無人化を推し進めて欲しい。

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子ども兵の戦争

photo
子ども兵の戦争
P.W. シンガー Peter Warren Singer 小林 由香利
日本放送出版協会 2006-06

by G-Tools , 2006/11/25

『戦争請負会社』で一躍名を知らしめたP.W.シンガーの新作。テーマは子ども兵。

俺はNewsweek(日本語版)なんかを購読しているので、時々アフリカの子ども兵の写真を見る。また、本書に登場するミャンマーの武装組織"神の軍隊"の双子の指揮官だった、ジョニー・フトゥとルター・フトゥの有名な葉巻を吹かす写真も見た。こういうものを見るたびに切なさを覚えたものだった。 なお、フトゥ兄弟についてはこちらが詳しい。

ミャンマー:犠牲者としての武装集団の少年リーダー
ジョニーとルターのフトゥー兄弟が今週、ミャンマー(ビルマ)国境のタイ西部で投降し、タイ当局者に手を引かれて出てきた。その姿はミャンマーの武装勢力のリーダーというより、行方不明になっていた13歳の少年たちのようだった。

本書は大きく三部構成となっており、「第一部 戦場の子どもたち」で歴史的、地理的な子ども兵の概要を、「第二部 なぜ子ども兵が存在するか」で子ども兵が利用される原因、徴兵される過程、訓練、子どもが兵士として使用されることによる影響等について、「第三部 子どもの兵士をなくすために」で子ども兵を使用させないための方策、子ども兵と戦場で遭遇した場合の対策、戦後処理として子ども兵を如何に社会に戻すか等が書かれている。

筆者は、子ども兵が使用されることによる紛争の長期化と社会の不安定化、そしてそもそも子ども兵を使用することの倫理的な是非を強く訴えかける。同時に、プラグマティックな視線も欠かさない。子ども兵を無くすには国家と市民の協力が必要だと訴えかける。ちょっと考えれば分かると思うのだが、成長期に戦争と言うか、人殺しが日常で人殺しのみを覚えて成人になったらどうなるのか。
特に子ども兵を使用する組織は、徴用に際し、脅迫・暴力を用い、同時に身内や知りあいを殺させるなどの儀式を通じて帰還を難しくする。そうして脱走を防ぎつつ、組織に一体感を覚えるよう訓練する。そして戦場では消耗品として前線に送られる。ひどい場合は武器もなしに単なる撹乱・囮として送り出される場合もあるそうだ。指揮官達にとって子ども兵は単なる消耗品に過ぎないから。詳しくは本書を手に取って読んでもらいたい。

子ども兵が徴用され、実戦に登用されているのは知っていたがここまでとは知らなかった。そして彼らを取り巻く環境のひどさも。特に、少年兵のみならず少女兵の悲惨は筆舌にしがたい。恐らく本書で分かった部分は一端に過ぎないのだろう。

テロ対策と言うとすぐに核だ、汚い爆弾だ、生物兵器だ、化学兵器だと吹き上がるが、現実にもっとも使用されているのは低価格の小火器なんだなあ、と言うのが分かる。これらに対する対策がおざなりになっている現状、途上国での低強度紛争は絶えず子ども兵の使用も継続されるのだろう。

反政府組織やならず者国家に関する事柄が多いため、本書で分かることは現状の氷山の一角に過ぎないのだろう、と思う。筆者も述べているように、今度平和維持活動などに関わっていく上で、子ども兵への対策は欠かせないものになるのだろう。

寒い時代だと思わんか。

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Future is mild:戦争請負会社

戦争請負会社

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戦争請負会社
P.W. シンガー Peter Warren Singer 山崎 淳
日本放送出版協会 2004-12
評価

by G-Tools , 2006/09/10

うわー、何で俺はこれを読んでいなかったんだろう、と読後後悔させられた一冊。少なくともイラク戦争前には読んでおくべきだった。

本書では、従来の"軍産複合体""死の商人"或いは"戦争の犬たち"と言ったビジネスが、現在どの様な変容を遂げているか、どの様な歴史的背景を持っているかを詳細に記述している。

冷戦の終結による軍事費の削減、安価で放出される大量の兵器と、解雇された兵士達、戦時業務の外注化。超大国による介入(或いは援助)が激減した結果産まれた軍事的空白。それらを埋めるように伸長してきた"軍事請負会社"。
豊富な事例と数値的裏付けを以て、これらの産業がどの様に戦争に関わってきたのか、どの様に成長してきたのか、どの様な位置づけにあるのかを分析している。また、軍事請負会社をその業務にそって、軍事役務提供業者、軍事コンサルタント会社、軍事支援企業に分類し、代表的な企業とその沿革、構造について明らかにしている。

また、PMFを悪でも善でもなく、純粋に企業体としてその問題点、効用について論じており、考えさせられる部分が多い。

米軍を中心とした"有志連合"占領下のイラクにおいて、実は米軍についで数の多い軍事請負業者(PMF= Private Military Firms/PMC=Private Military Company)。チェイニー副大統領がCEOを勤めていた事で知られるハリバートン社の子会社の他、無数のPMFが活動している事実。

国際関係及び戦争の現実を考える上で外せない一冊だろうと思う。

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戦争民営化

戦争民営化

4396110189戦争民営化―10兆円ビジネスの全貌
松本 利秋
祥伝社 2005-08

by G-Tools
これまた看板に偽りありだなあ。

この本は、イラクでの日本人殺害で衝撃を与えた、民間軍事会社(Private Military Company, PMC)について書かれている。。。。と思いきや第2章から第4章までは活き活きとしたタッチで描かれる古代から現在に至る"傭兵""戦争屋"について書かれている。それはそれで面白いのだけど、俺が本当に読みたいのは第5章に書かれている"現代の民間軍事企業"。

非常に興味深い内容なのだが、いかんせん頁が少なすぎて消化不良だ。ただ、そこに書かれているハリバートンとその子会社Kellogg Brown & Root(KBR)の業務の件及び政権との関係、10兆円産業とも言われるPMC、或いは兵器産業の構造について等については蒙が啓かれる思いだった。

是非、再度この部分についてより詳細な著作を期待したい。

と言うか、これを読めばいいのか?
戦争請負会社戦争請負会社
P.W. シンガー Peter Warren Singer 山崎 淳

by G-Tools

参考サイト

民間軍事会社 - Wikipedia

『セグウェイ』がロボットになって戦場へ

『セグウェイ』がロボットになって戦場へ | WIRED VISION コメントを見る
“世紀の大発明”とも言われ評判になった立ち乗り式電動スクーター『セグウェイHT』が米軍で兵器として採用されそうだ。米アプライド・パーセプション(API)社は16日(米国時間)、セグウェイHTをベースとする軍用の移動プラットフォームの開発で、米国防総省国防高等研究計画庁(DARPA)と契約したと発表した。兵士をサポートするロボットシステムの調査に着手する。
前々から"Segway HT"(セグウェイ・ヒューマン・トランスポーター)にセンサーやアームを取り付ければ(比較的安価に)実用性の高いロボットができるのでは?と思っており、トヨタのロボットのお披露目の際にもそう書いたのだが、当然素人の俺が考えるようなことはとっくに考えられていて、米国では2003年から研究されていたようだ。そして、このたび、 Applied Perception(アプライド・パーセプション)社は、セグウェイHTをベースとする軍用の移動プラットフォームの開発で、米国防総省国防高等研究計画庁(DARPA)と契約したと発表したそうだ。現在、同社のプレスリリースにその発表はない。

昨今の世界情勢の影響か、アメリカから聞こえてくるロボットが軍事関係が多いなぁ。

米国では、国防総省の国防高等研究計画庁(DARPA)が進める"Mobile Autonomous Robot Software (MARS)"のプラットフォームとして"Segway HT"を提供しているらしい。その名は"Segway Robotic Mobility Platform(RMP)"。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のCardeaカーネギー・メロン大学のCM-RMP: Robot Soccer Segway RMP's等等。

そして、その研究成果を元にするのかどうかは不明だが、カーネギー・メロン大学からスピンアウトして設立されたApplied Perception社によって、軍用プラットフォームへの活用が調査研究される。

世に出たとき、『都市生活を変える画期的な製品』と謳われたSegway HTは、都市より先に戦場を変えるのか?

戦場のロボット

殺傷能力を備えた軍用ロボット車両、イラクに配備へ(上) | WIRED VISION コメントを見る
フロリダ州オーランド発――ゲリラを捜索し、路傍の爆弾を処理し、アフガニスタンやイラクで洞窟や市街地の廃墟の中を這い回る。ロボットたちにとって、こうした仕事はほんの手始めにすぎなかった。米陸軍は現在、新たな「任務」を担うロボット車両部隊の養成にあたっている。今度は銃を搭載したロボット軍団だ。
殺傷能力を備えた軍用ロボット車両、イラクに配備へ(下) | WIRED VISION コメントを見る
計画が順調に運んでいれば、そのころには、武装型タロンが実用化されて約1年が経過しているはずだ。ロボット車両のコントロールが効かなくなり、「銃の暴走」が起きるのではという懸念を抱く人もいるかもしれないが、陸軍のトーディロス軍曹によれば、その心配は無用だという。
先日書いた米陸軍、マシンガンを装備したロボット「Talon」を2005年導入へと言うエントリーに続き、軍用ロボットのニュース。

ライフルを備えた"Talon"の配備について、軍事関連のシンクタンク『グローバルセキュリティー』の責任者、ジョン・パイク氏の言葉

「これは来たるべき未来を暗示するものだ。理にかなっている。こうしたロボットには、手紙を出すべき家族もいない。ロボットたちは恐れを知らない。兵士を送り込むのが難しい場所にも配備できる」とパイク氏。
軍事力がますます安易に使われる・・と言うことか。

陸軍のトーディロス軍曹の言葉。
「タロンが勝手に発砲することはない。これを使うから大丈夫だ」と言ってトーディロス軍曹が見せたのは、小さな銀色の鍵の束だ。この鍵をブリーフケース大のコントローラーのロックに差し込んで使う。タロンはスイッチ1つで再起動し、セーフモードに戻るという。
過ちを犯すのはいつも人間だ。

しかしいつかは、ロボットは高度化し【スマート】な"Talon"の後継機が現れるのだろう。それは果たして"完全なコントロール"可能な代物だろうか。
再びパイク氏の言葉。

「これによって全く新たな未来が開ける。それは非常に素晴らしいものであると同時に、悪夢の予感もはらんでいる。一方では、生身の兵士たちがいわゆる従来型の戦争??力がほぼ拮抗している人間どうしの戦い??に身を投じる機会が減り、そのような戦闘行為が過去のものになるというメリットがあるが、もう一方では、そのために軍隊が人間性を失い、世間の人々から『ターミネーター』のような戦闘マシンに見られる事態も起こり得る」とパイク氏は語った。
なんて貧弱な想像力だろう、、、恐ろしいのは"世間の人々から戦闘マシンに見られる"事だなんて。

日本のロボット研究は"人との共生"や"生活に役立つ""人のパートナーとしての"ロボットの研究をされている研究者・開発者が多いと思うのだが、"Talon"や他の軍事ロボットについてどのように考えられているのだろうか?。テムザックの"援竜"なんて、すぐにでも軍事利用な気がするし。

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Future is mild:米陸軍、マシンガンを装備したロボット「Talon」を2005年導入へ

米陸軍、マシンガンを装備したロボット「Talon」を2005年導入へ

米陸軍、マシンガンを装備したロボット「Talon」を2005年導入へ:ニュース - CNET Japan コメントを見る
米陸軍は来年3月、Foster-Miller社製ロボット「Talon」の展開を始める計画だ。このロボットには、マシンガン「M240」または「M249」が装備される予定であると、Foster-Millerの広報担当は述べる。Talonにはこのほかにも、ロケットランチャーの装備が可能である。米軍は、2003年より武装版Talonのテストを続けている。
遂にロボットが攻撃兵器として使われる日が。
Cnetによると、米陸軍は来年より、遠隔操縦型攻撃兵器"TALON"を導入する予定とか("TALON"とは猛禽の爪を意味する)。

"TALON"を開発したのはFoster Miller社
製品紹介はこちら。

Foster-Miller - TALON Robots -
(ライフルを装備した"TALON"の画像もあります)。
CNETに記載されているのとは、若干スペックが異なり、最低重量は45kgとのこと。
ロボットと言いつつ、完全に人間が制御するタイプで、メーカーサイトには、ジョイスティックで簡単に操作できるとあります。
以前から、ボスニアやアフガニスタンで、爆発物の除去等に使用されていたのですが、今回とうとう攻撃任務を負うことに。

 マシンガンを装備したロボット車両のおかげで、兵士は安全な場所から敵を攻撃することが可能になる。
そして、自軍の兵士が死なない"安全な戦争"が可能になる訳か。最初の実戦配備はイラクなんでしょうね。

以前、Roombaで知られるiRobot社が軍用ロボットを開発というエントリを書いたのですが……本格的な軍事ロボット産業の幕開けでしょうか。
ジョイスティックで操作するロボットで安全な場所から人を殺す。そんな時代が間近。

寒い時代と思わんか。

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Future is mild:Roombaのメーカーが軍事用ロボット開発
Future is mild:戦場のロボット

Roombaのメーカーが軍事用ロボット開発

アイロボット、軍事用ロボット自動車をトラクターメーカーと共同開発へ - CNET Japan コメントを見る
カリフォルニア州サンタクララ発―ロボット専門メーカーの米iRobotが軍事用ロボット自動車開発でトラクターメーカーのJohn Deereと提携する。
お掃除ロボットRoombaのメーカーとして知られるiRobot社が、トラクターメーカーと提携して軍事用ロボットを共同開発する。
きっと軍事用ロボットが最初の大口需要になるのかな、と漠然と思っていたのですが、早い段階で実現しそうな気配。
 軍もiRobot製品を購入している。米国はiRobotが開発した軍事用ロボット「PackBot」をイラクに50機配備し、さらにアフガニスタンにも洞窟の探索用として送った。
プレデター等の無人機が活用されているのは知ってたのですが、既にロボットが配置されているとは知りませんでした。

 John DeereとiRobotが共同開発する車は、重装備ながらゴルフカートの1.5倍ほどの大きさだ。戦場では主に機材の輸送用として使用され、通常は同じ道を何度も往復させる。同車は半自律型のロボット自動車だが、初回だけ予定ルートを人間が運転して走る必要がある。その過程で同車がルートを記憶し、その後は車が自動で走行する。Angleによると、ローカライズされたナビゲーションシステムを導入することにより、同車は記憶したコース上にある岩などの障害物を迂回できるようになるという。
まずは後方支援、、いつの日か、技術の進歩とともに前線にロボットが立つ日が来るのでしょうか・・・?

「寒い時代だと思わんか?」
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