YouTube「氏名や住所の登録を必須に」--権利団体らが著作権侵害防止策を要請:ニュース - CNET Japan送付した文章の日本語訳はこちら。
社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本民間放送連盟をはじめとする23の著作権関係権利団体や事業者は12月5日、動画投稿サイト「YouTube」上に多数の映像作品が権利者に無断で掲載されている事態について、同サイトを運営するYouTubeに対し、著作権侵害行為を未然に防ぐ具体策の実施を書面で要請したと発表した。
プレスリリースなんの法的根拠も持たない"お願い"である訳なんですが。
貴社がYouTubeサイトにおける著作権侵害行為を予防する措置を講じるまでの間、私たちは貴社に対し、投稿者本人が著作権を有せず、権利者の許諾も得ないまま映像作品を違法にアップロードすることを排除するため、具体的に以下に例示するような暫定的な対策をとるよう要請します。
- YouTubeサイトのトップページに、「投稿者本人が著作権を有せず、権利者の許諾も得ないまま映像作品を投稿またはアップロードする行為は違法であり、民事・刑事上の責任を問われる場合があること」を日本語で掲示すること。※日本語表記については必要な協力を行う用意がある。
- 今後アップロードを行うユーザーに対しては、氏名・住所などを登録させ、その情報を保持すること。
- 私たちの求めに応じ貴社が本年6月以降に削除した映像作品をアップロードしたユーザーが以後投稿できないように、ユーザーアカウントを無効とすること。
馬鹿だなあという思いとともに各放送局がこういう行いに出る動機というか心情は分からんでも無いな、と。YouTubeの"Japanese>>Most Viewed"を見る限り、テレビをキャプチャした動画がてんこ盛りの現状ではね。
一方Englishを見ると、CBS等が投稿した動画が目立つ。正直、YouTube程度の画質で放送業界や音楽業界の権益を侵すとは思えず、むしろ呼び水になる可能性の方が高いと思う。事実、CBSはYouTubeと提携することによって大きな果実をえたようだ。
TechCrunch Japanese アーカイブ ≫ CBS、YouTubeに大興奮まあ、その他には"OK go"のヒットや、日本だと「涼宮ハルヒの憂鬱」がYouTube効果でヒットを飛ばしたとか。 著作権者ならぬ著作権管理団体や、著作隣接権者が己の存在価値に危機を覚えるのはある意味当然なんだが、無駄な労力を費やすことより、取り込む方が益が高いと思うのだが。
[YouTube、CBSの]両社はYouTube との提携を多くのCBSのテレビ番組の視聴率が向上したことと関係づけている。
米国では既にメディア企業とネット企業の争いから、メディア企業とネット企業の連合同士の争いにフェーズが移っているというのにこのていたらくではなあ。高齢のルパード・マードック氏がとても若く思える今日この頃です。
あと、ヤフーはすっかりメディア企業ですね。
それはそれとして、YouTubeのこの技術はどうなったんでしょうね?YouTube、コンテンツの自動認識・報告技術を年内に導入予定
動画共有サイト最大手の米YouTubeは18日、登録されているコンテンツを自動的に認識し、報告するための技術を2006年末までに導入し、音楽業界や映画業界、テレビ局と協力していく計画であると発表した。
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