in-between days - 新刊『SNSの研究』という本が出ますと言うエントリーを目にして即座に予約しました。19日夜に受け取って、あっという間に読んでしまいました。
私が編集を担当した『SNSの研究 あなたはまだ「マイミク」のことが好き?』という本が出ます。ということでそのあたりをいろいろなひとたちに書いていただきました。ジャーナリストの佐々木俊尚さんとsocialnetworking.jpの原田和英さんと自他共に認めるmixi大好きITライターの田口和裕さんにそれぞれの立場から現在のSNS論というか総論的な長文記事を書いていただいて、それに各論をいくつか織り交ぜてSNSに関係してくるいろんな議論をできるだけ広く押さえられるような本になったんじゃないかなと思います。twitterやモバゲーのほかにもミクシィ疲れとかコミュ乗っ取りといった最近の話題も入ってます。シナトラ千代子(id:wetfootdog)さんに原稿を頼めた(↑写真参照)ことが嬉しいすぎる!
実際にソーシャルネットワーク(SNS)に生息している人達の生の声
面白かった、とまず言いたい。サブタイトルから、mixiメインの本かな?と思っていたのですが、最近のVox,Twitter, Tumblrに最近話題のモバゲーまで網羅している。
Part1でジャーナリストの佐々木氏がSNSについてひとくさり、Part2で世界のSNS状況、マーケティング、今流行りのミニブログを論じ、 Part3で様々な論者によるmix論或いは体験記i、part4でmixiでのトラブル(コミュ乗っ取り、個人情報の問題について論じている。
一番面白かったのはPart2かなあ。個人的にmixiにはあまり面白みを感じていないのと、Part4に書かれていることは既にネット上で見聞した内容が殆どだった。逆に原田和英氏による世界のSNSの潮流は個人的にイチ押しなサービスであるMyBlogLogやRojoまでカバーしており興味深かった。惜しむらくはRojoのサービス内容が変ってしまい、本書とは異なってしまったことか。執筆から出版までのタイムラグのせいだと思うがここはちょっと残念だった。
また、携帯サービスであるモバゲータウンについては知らないことばかりなので開発者畑村氏の書かれていることがイチイチ驚きで仕方がなかった。携帯小説が既に15万件あり、1日5000件ずつ増え、PVが3000万/日とはもう驚くばかり。
昨今は既存のサービスがこぞって"ソーシャル化"しつつある中、ソーシャルネットワークもどんどん進化・変化していくのだろう。また、ユーザーもかつてのネットのヘビーユーザーからライトユーザーそして携帯族へ拡散する中、そこで成立するコミュニティもどんどん変質していくと思われる。
そう言った過渡期における、ソーシャルネットワークの『生の雰囲気』を感じ取れる、そんな感想を抱いた。
『ソーシャル××』に興味ある人全てにお勧め。
蛇足だがVoxに先駆けてソーシャル的な機能を取り入れているAmebaがちっとも話題にならないのは何でだろう?
hReview by tomozo , 2007/06/21

- SNSの研究 あなたはまだ「マイミク」のことが好き?
- SE編集部
- 翔泳社 2007-06-14
コメント一覧
赤枕十庵 さん
海外ではRobert Scobleなんかが最近ソーシャル系に疲れてきたみたいなエントリーを書いていたので、私もこの前、海外事例のまとめ記事を書いてみました。
『アテンションが磨耗していく件について』
http://akamakura.jugem.jp/?eid=334
とはいっても、日本てどうなんだろうってずっと思っていました。これ読んでみます。
ともぞー さん
エントリー読みました。
日本でも一時期『mixi疲れ』なんて言葉もあるぐらいなので状況は同じなのかも知れませんね。
この本はお薦めですので是非読んで感想アップしてみてください。
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