(ogijun)のあとで書く日記を読んで興味を持った一冊。
(ogijunの)あとで書く日記 - 畠山重篤『牡蠣礼讃』とにかくオススメです。これ、読むと強烈に殻付き生牡蠣食べたくなってくるんですけど..。ノロなんか知らん。安くなってるらしいから食べに行きたいなあ。
読んでみて本当に面白かった。もう筆者: 畠山重篤氏の牡蠣愛の凄さに圧倒される。
第一章では牡蠣養殖の一年を描き、第二章で牡蠣養殖の歴史を、第三章で世界の牡蠣養殖業者、フランス・ラングドック、アメリカ・シアトル、熊本有明、、中国・沙井、オーストラリア・タスマニアを訪れ、不思議な縁に驚き、第四章で蛎殻について。
第二章で描かれる牡蠣養殖の歴史に潜む先人達の労苦には頭が下がる。牡蠣なんかの貝類はそんなに動き回るわけでもなし、割と簡単に養殖できるものかと思っていたのだけど飛んでもなかった。
世界中の牡蠣生産地を訪れる第三章も面白い。筆者の人柄によるものか単に運がいいのか、行き当たりばったりに見えて不思議と核へと触れるのは一種の才か?個人的には娘さんや結婚のなれ初め、恩師との再開を含むシアトル紀行が一番面白かった。
牡蠣養殖と言う全く知らない分野についての本ではあるが、だれることなく一気に読めたのは筆者の専門知識の豊富さと語り口の上手さだろう。学者やジャーナリストではこうはいくまい。
実は俺はあまり牡蠣が好きではない。妻は牡蠣好きで飲みに行ってはよく生牡蛎を注文しているんだけど、俺自身はあまり食べてなかったのだけど、これ読んだ後はもう牡蠣が食べたくてたまらなくなった。(結局食べなかったけど。)
hReview by tomozo , 2008/05/30
- 牡蠣礼讃 (文春新書)
- 畠山 重篤
- 文藝春秋 2006-11
コメント一覧
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
コメントする