サラーム・パックスの名を初めて知ったのはHotWiredのニュースだった。
ステレオタイプなイラク人を想像した人は期待を裏切られるだろう。読み進めれば分かるが、サラームは外国での教育を受けたこともある教養溢れる若者で、両親はCPA(覚えてる?)の高官にアドバイスするほどの地位の人らしい。何よりも14歳のサラームに英語で書かれた"1984年"をプレゼントするような人だ。ブログではトラヴィスやColdPlay、ビョーグ等のお馴染みのアーティストの名前も出てくる。
経済制裁下のイラクで、自分が普段聴いているような音楽を聴いている人がいるなんて想像もしていなかった…
読んでもらえば分かるが、サダムの悪政には反対しているが、アメリカの介入には反対。戦前は秘密警察に怯え、物価の上昇・為替の変動に翻弄され、戦後は宗教勢力による反米テロに反対する。
バグダッドのブロッガーの身に異変? | WIRED VISION
戦時下のイラク・バグダッドから、インターネットを通じて街の様子や、戦争への思いを連日発信してきたイラクのブロッガー『サラーム・パックス』が24日夜(現地時間)を最後に沈黙している。インターネット・ユーザーの間では、彼の身に何か起こったのではないかと心配する声が上がりはじめている。
「行方不明」だったバグダッドのブロッガーが復活 | WIRED VISION関係ないが、Wiredではサラームだったり、サラムだったりする。
ウェブネームを『サラーム・パックス』というこの筆者の掲示は、6週間余り前から途絶え、多くの人が不幸が起きたのではないかと心配していた。しかし今回、パックスはウェブサイト『Where is Raed?』に復活し、約2ヵ月分の日記を書き込んでいる。
と言うわけで、映画化されるというニュースをキッカケに本書の出版を知り、読んでみた。
で、戦争前から戦後の混乱期までをイラクの一人の青年として綴ったブログを本にしたもの。実際のブログは写真が多数納められていたらしいが、こちらは文章のみ。ステレオタイプなイラク人を想像した人は期待を裏切られるだろう。読み進めれば分かるが、サラームは外国での教育を受けたこともある教養溢れる若者で、両親はCPA(覚えてる?)の高官にアドバイスするほどの地位の人らしい。何よりも14歳のサラームに英語で書かれた"1984年"をプレゼントするような人だ。ブログではトラヴィスやColdPlay、ビョーグ等のお馴染みのアーティストの名前も出てくる。
経済制裁下のイラクで、自分が普段聴いているような音楽を聴いている人がいるなんて想像もしていなかった…
読んでもらえば分かるが、サダムの悪政には反対しているが、アメリカの介入には反対。戦前は秘密警察に怯え、物価の上昇・為替の変動に翻弄され、戦後は宗教勢力による反米テロに反対する。
Wiredにもあるように、米国主導の有志連合によって爆撃が始まってから更新が止まっていたようだが、無事再開されている。現在はURLが変わっているので貼っておこう。
戦争報道になると、アル・ジャジーラと言う例外はあるもののどうしても西側メディアからの報道が中心となる。特に今回のイラク戦争は驚くほどプロパガンダが行われた戦争だった。そう言ったさなか、画面の向こうに人が生活をしていることを実感するためにもこういったブログの重要性を感じる。現在のサラームのブログ
shut up you fat whiner!![]()
サラームの友人ラエドのブログ
Raed in the Middle![]()
上記ブログの日本語版
ritmj![]()
次はこれを読むべきか。
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