まず、最初に断っておくと大変面白い本であった。内田樹他、平川克美・小田嶋隆・町山智浩、と言う濃い面々よる憲法論、主に9条の是非についての本。
いずれも法学者、憲法学者ではなく、内田氏は思想家哲学者だし、小田嶋氏は(戦う)コラムスト、町田氏は映画評論家で軍事オタク、平川氏はlinux cafeの人。
ガチガチの法学者なら決して出せない結論、論法を出すのは4氏が業界のドグマから自由であるからだろう。特に小田嶋氏の9条改正案には胸がすく思いがした。必読。最近の憲法改正論は『現実にあわない』か、『押し付けられたから』と言う論が先立っており、極めて感情的な、いやむしろ宗教的と言った感を受けるためにかなり胡散臭く感じているのだが、この本はそれらに対する見事なカウンターを放っている。当っているかどうかは別にして。
例えば憲法をテーマにした大学のゼミに教材にも適しているのではないだろうか。にしてもAmazon.co.jpの頭の悪いレビューはどうにかならんかなあ、と思った。
参考リンク
内田樹の研究室 2006: 『九条どうでしょう』プレミアム試写会![]()
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