うわー、何で俺はこれを読んでいなかったんだろう、と読後後悔させられた一冊。少なくともイラク戦争前には読んでおくべきだった。
豊富な事例と数値的裏付けを以て、これらの産業がどの様に戦争に関わってきたのか、どの様に成長してきたのか、どの様な位置づけにあるのかを分析している。また、軍事請負会社をその業務にそって、軍事役務提供業者、軍事コンサルタント会社、軍事支援企業に分類し、代表的な企業とその沿革、構造について明らかにしている。
本書では、従来の"軍産複合体""死の商人"或いは"戦争の犬たち"と言ったビジネスが、現在どの様な変容を遂げているか、どの様な歴史的背景を持っているかを詳細に記述している。
冷戦の終結による軍事費の削減、安価で放出される大量の兵器と、解雇された兵士達、戦時業務の外注化。超大国による介入(或いは援助)が激減した結果産まれた軍事的空白。それらを埋めるように伸長してきた"軍事請負会社"。豊富な事例と数値的裏付けを以て、これらの産業がどの様に戦争に関わってきたのか、どの様に成長してきたのか、どの様な位置づけにあるのかを分析している。また、軍事請負会社をその業務にそって、軍事役務提供業者、軍事コンサルタント会社、軍事支援企業に分類し、代表的な企業とその沿革、構造について明らかにしている。
また、PMFを悪でも善でもなく、純粋に企業体としてその問題点、効用について論じており、考えさせられる部分が多い。
米軍を中心とした"有志連合"占領下のイラクにおいて、実は米軍についで数の多い軍事請負業者(PMF= Private Military Firms/PMC=Private Military Company)。チェイニー副大統領がCEOを勤めていた事で知られるハリバートン社の子会社の他、無数のPMFが活動している事実。国際関係及び戦争の現実を考える上で外せない一冊だろうと思う。
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