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秘密結社の世界史
海野 弘
平凡社 2006-03-11

by G-Tools , 2006/07/18

秘密結社・・・・・・なんという甘美な響きでしょう。多くの人が憧れ焦がれ続けた"秘密結社"。フリーメーソン、薔薇十字団、テンプル騎士団等々。

ちょっと前なら「X-ファイル」、最近では「ダ・ヴィンチ・コード」の世界的ヒット等を鑑みても、多くの人が政府や企業などの表の権力とは別に世界を動かす伏流としての権力というものの存在を固く信じているのでは?と言う感想を抱きます。
秘密結社は決して過去のものではなく、ブッシュ大統領も所属していたというスカル・アンド・ボーンズという社交クラブもやはり陰謀論という文脈で秘密結社扱いされていたりするわけで、やはりみんな陰謀論大好きだなあ。

本書は、それら"世界を裏から操っている"秘密結社について、時系列で解説してくれてくれるいわば秘密結社史の入門書。秘密結社の性格の変遷から、革命との関係、科学技術との関係等、個々の秘密結社について断片的な知識はあったものの、体系的には知らなかったのでいいとっかかりとなった。陰謀論大好きな人にもお勧めの秘密結社史の入門書です。ちょっと東洋の秘密結社に関する記述が少ないのが不満と言えば不満か。