Sony Japan|プレスリリース | ソニーグループ 中期経営方針(2005年度〜2007年度)ソニーはエレクトロニクス、ゲーム、エンタテインメントの三つをコア事業と位置づけ、競争力向上と経営体質強化に向け以下の施策を実行します。特にエレクトロニクス事業の復活を最優先課題として、機構改革を実施し、構造改革と成長戦略を推進します。これにより、2007年度に連結営業利益率5%(エレクトロニクス4%)、連結売上高8兆円以上のグループ企業になることを目標とします。(*1)
ソニー、1万人を追加削減--エレクトロニクス事業復活へリストラを断行:ニュース - CNET Japanネットでの評判はあまり芳しくないようで。俺自身は別にソニーグループとなんら関わりもなし、ソニー製品も見渡してみたら、PS2しかないのだが、正直寂しさを感じる。 さてさて、ソニーは何故苦境に陥ったのだろう?ソニーは9月22日、2005年度から2007年度までの中期経営計画を発表した。カンパニー制を廃止し、エレクトロニクス事業に注力することで経営の建て直しを図る。また、全世界で1万人のグループ人員を削減するなど、構造改革を推し進める。
代表取締役社長兼エレクトロニクスCEOの中鉢良治氏はこれまでのエレクトロニクス事業の業績不振の原因として、商品開発における顧客視点の欠如、技術力の低下、オペレーション力の低下の3点を挙げた。(CNET Japanの記事より)
俺は"イノベーションの欠如"じゃなかろうか、と。90年代以降、ソニーが新しい市場を作った事例があるだろうか?大企業となり、ブランドに頼って或いはブランドを盲信して既存市場に安住してたのではないだろうか?ソニーの現状は、まさしく"イノベーションのジレンマ"に書かれているのと同じだと思う。
結局のところ、"イノベーション"無きエレクトロニクスは、コモディティ化の波に飲み込まれるだけだろう。テレビもそうだし、VAIOもそうだ。かといって、独自技術で囲い込めば、互換性の壁に阻まれる。メモリースティック然り、UMD然り。現在のソニーと対比されるのがAppleだ。
しかし、iMac,iPodとヒットを飛ばした好調アップルもほんの数年前まではどこが買収するのか、と言う話題ばかりだった。現在のソニー以上にひどい状態だった事を思えば、ソニーも盛り返す事は可能だと思う。なお、スティーブ・ジョブスがソニー創業者盛田昭夫氏を尊敬し、アップルをソニーのような会社にしたがっていたのは周知の通り。図らずもその通りになったわけだが。で、これは根拠レスの直感なのだが、ストリンガー氏はひょっとしたらソニーのギル・アメリオ(スティーブ・ジョブスを呼び戻し、スティーブ・ジョブスに追いやられた前CEO)なのかもしれない。
イノベーションについては、最後でまた言及する。しかし、残念なのはロボット事業の縮小だ。
高級家電群の「QUALIA(クオリア)」ブランドについては、新規開発を凍結することを明らかにした。また、ロボット事業についても研究開発を縮小するとした。QUALIA(クオリア)ブランドは発表時から正気の沙汰ではない、と思っていたので当然だと思うが、ロボット事業の縮小は残念でならない。AIBO開発者のブログが更新されないのもその関係なのだろうか。ソニー社内で日の目を浴びないのなら、いっその事社外に出して、例えばロボットベンチャーのテムザックやZMP或いはヴイストン等と協業できないだろうか。
スカンクワークの薦め
最後に、ソニー社員への提案。スカンクワークに取り組まれてはいかがだろうか?スカンクワークと言うのは、非正規のプロジェクトのこと。例えば、アップル社において解雇されたプログラマーが"グラフ計算機"プログラムを作成した話や、楽天の社員がSNSを開発した話なんかが良く知られていると思います。Googleの様に、会社がそれを制度化している所もあります。
天下のソニーの社員なんて、俺なんか足下にも及ばない優秀な人材ばかりだろうか、それらの人々が真剣に自分が欲しいものに取り組めば、iPodなんか目じゃない素晴らしいイノベーションが出来ると思うのだ。楽観的過ぎるかな?是非一度取り組んでもらいたい。地上の星なんか口ずさみながら。
ソニーの逆襲を期待して。
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