ええと、とっても難しゅうございました。
"あしたのロボット"で知られる瀬名秀明氏と科学者の対談なのだが、化石とかロボットの話はなんとか付いていけるものの、量子論とか、宇宙論とか、素粒子とか、その辺りになるともう文字を追っても理解は出来ませんでした。世界は面白いなあ。
それぞれの章で、難易度による差はあるものの、非常に興味深い対談が行われている。少し空恐ろしく思ったのは、科学の先端と書いてエッジと現実生活の乖離。なんか、生活者として実感を持てなくて。
心に残ったのは第2部 第6回 人はなぜ「あんなこと」を信じてしまうのか(菊池聡)
その中で出てきた"クリティカル・シンキング"と言う言葉。日本語に訳すと"批判的思考"と言う事だが、決してケチをつけると言う事ではなく、多角的に物事を捉え、正しく因果を把握すると言う思考法の事。リサーチ・リテラシーもそうだが、一見もっともらしい論理でも、突き詰めると単なる偶然の作用であったり、裏に何らかの意図があって導かれたり、と言う事がある。
マスコミでも、ネットでも短絡的な詭弁や強弁が跋扈している現在、このような思考法は非常に大切なのではないだろうか。
hReview by tomozo , 2005/09/18
- 科学の最前線で研究者は何を見ているのか
- 瀬名 秀明
- 日本経済新聞社 2004-07
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