希望格差社会
"パラサイトシングル"と言う言葉を世に広めた社会学者による、社会が二極化して、スタート時から差があるもんだから、金持ちはますます金持ちに、貧乏人はますます貧乏になるよ、と。
努力すれば夢は叶う、と言う幻想にすがって頑張って、気が付けばもう取り返しが付かない人が今後増えるだろうと言う予測。
なお、フリーターと正社員の格差は生涯でおよそ3億となるとか。
フリーターvs正社員の差は3億! - [All About マネー]All Aboutそれとは別に地域格差の問題ってのも大変だと思う。するとざっくり計算してみても3億円もの差が出ることが分かりました。今回はこの数字をテーマにしながらフリーターの厳しい現状を考えてみます
hReview by tomozo , 2005/09/15
- 希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫 や 32-1)
- 山田 昌弘
- 筑摩書房 2007-03
年収300万円時代を生き抜く経済学
小泉内閣における竹中大臣の"構造改革"とはお金持ちを更に金持ちにして貧乏人を更に貧乏人にするお金をベースとしたアメリカ型階級社会を創出する陰謀だ、と言うのが枕。
で、成功する人は運のいいごく少数の人なので、冒険主義に走らず慎ましく暮らしましょうと。年収も、欧米と同様の300万程になるので、その中で幸せ追求しましょうよ、と。個人的には、ライフスタイルの例に出ていた、"都会の人が田舎に行って農業やって幸せに"って奴は幻想に過ぎないんじゃないかなあ、と。
hReview by tomozo , 2005/09/15
- 年収300万円時代を生き抜く経済学 給料半減が現実化する社会で「豊かな」ライフスタイルを確立する!
- 森永 卓郎
- 光文社 2003-02-25
反社会学講座
前二冊は気持ちが沈む本でしたが、こちらは、"なんだ、大丈夫か"と思える本。ちなみに、こちらのサイトの内容をまとめた上で加筆したものです。
スタンダード 反社会学講座この本で筆者は社会学というのが如何にでたらめで、少年犯罪の凶悪化と増加も統計のマジックで、パラサイトは問題なくって、フリーターは江戸時代からあって、少子化も実はそれで困る人が喧伝しているだけであって問題ないよ、と言うことを書いている。
おうおう、希望格差も年収300万時代も大丈夫じゃん、と言う錯覚を一瞬覚えるが、ちゃんと自分で検証して考えましょう、と思いました。
hReview by tomozo , 2005/09/15
- 反社会学講座 (ちくま文庫 ま 33-1)
- パオロ・マッツァリーノ
- 筑摩書房 2007-07
「社会調査」のウソ
世に蔓延る"ゴミ社会調査"について社会調査の専門家である著者が、その問題点を指摘し、社会調査にだまされない"リサーチ・リテラシー"を身につけるよう指南する。
ゴミ社会調査にも色々あって、無知によるもの、何らかの意図を以て行うもの等々。俺も小遣い稼ぎでインターネットアンケートに参加しているけど、そこでの設問は疑問符をつけざるを得ないものが多い。それに対して、どのような意図を持って設問が作られるか、と言うことを解説してくれてるので、モヤモヤがすっきりした感を得た。
hReview by tomozo , 2005/09/15
- 「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)
- 谷岡 一郎
- 文藝春秋 2000-06
まとめ
まあ、世の中には情報が溢れているが、なんにせよ誰もが世界の全てを知る術はなく、それらを峻別する技能というのは大事だ。"マスコミ=建前、嘘、偏向、ネット"、"ブログ=本音、真実"等という偏向を持つものも多々いるが、結局のところ自分自身が見て、調べて、考えないと駄目なんだろうなあ。まとめサイト脳の恐怖 - ARTIFACT@ハテナ系一番怖いのは思考停止。人権擁護法案反対でもそうだったけど、まとめサイトに書かれている情報を検証なしで信じる人は多い。多くのまとめサイトがやっていることは、テレビがお得意とする「複雑な情報を単純な構図にしてわかりやすくする」と同じだ。
コメント一覧
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
コメントする