トラックバックに答えて 「ウォークマン大逆転…」掲載の理由 たった4日のデータが物語る市場の姿 | BCNランキング
ソニー復活は本物? 発売1ヶ月でシリコンオーディオ販売シェア、依然トップ | BCNランキング批判に対して正面から回答を寄せたことは素晴らしいと思うが、それでもぬぐいきれない不自然さが残る。そこで、
編集部の意図とはまったく異なる内容の憶測
なかには「SONYに都合のいいようにデータを操作している」といったものや「広告を取るための偏向記事か」など、編集部の意図とはまったく異なる内容の憶測も寄せられた。申し訳ありません、俺も"インフォマーシャル"ではないかと疑った向きです。今回、編集部より明確に否定して頂き、疑念の一つがはれました。今手元にフリーペーパー"BCNランキング"があるのですが、その中で" ■VAIOカスタマーリンクが切り拓く ユーザーサポートの新しい世界 1"と言う連載が始まっていますが、こういった広告とは全く無縁の記事であることを理解しました。
「最新ランキング」のページにソニーが出てこない理由
「好調なはずのソニーが登場してこないではないか」というトラックバックもあった。「出だしが良かったのは、最初だけだったのか」という問い合わせも一部読者から頂いたので、これについてはその理由をご説明したい。このランキングに最初にトラックバックをしたのは俺です。まさしくその通りのことを書きました。で、その解説は。。。
カンのいい読者はお気づきかと思うが、ネットウォークマンは、色、容量、FM機能の有無などのスペックが異なれば、すべて別の機種とカウントされているのだ。そんなことは分かっていて、5位以内に一台も出ないことが不思議だったわけで。同様にカラーバリエーションがあるiPod miniが2位と3位に登場しているにもかかわらず。
それでは続いて売れ筋情報の方へ
あれ?前回は1GB未満と1GB以上だった区分けが512MB以下と512MB超に変わっている・・・まあ、実質的な差はないと思うけど。で、相変わらずよく分からない区分になっている。これはどう贔屓目に見てもソニーに有利に働く区分け。いわゆる"ゲリマンダー"ってやつですね。
ここで問題となるのは、各カテゴリーがどれほどのボリュームか示されていない、と言う点。例えば、20GB以下のHDDタイプが携帯オーディオ全体に占める割合が80%だとしたら、ソニーが残り3カテゴリーで勝利したとしてもそれは微々たるものと言える。そういった全体像を見せないまま細分化したカテゴリーでの勝利をことさら強調することが、市場動向をよりわかりやすくするための「視点」の提示
とは思えない。
例えば、AppleのiPod mini(4GB)は直販価格で¥21,800、ソニーのNW-E507(1GB)は同じく直販価格で\24,801。違う土俵で戦っていると言えるのか?
まあ、それはおいておいて、
また「iPod Shuffleは、すでにiPodを持っている人向けという印象。説明書なども分かりにくい部分がある。あれだけ解説本が売れているということは、それだけ説明書が分かりにくいというこではないのか」という声も聞かれた。ええっと、、Windowsの解説本の方がMacの解説本より売れていますが、それは決してWindowsの方が分かりにくい・・・側面も否定しきれないが、ユーザー数の違いによるものでしょう。 是非とも、次回の売れ筋情報掲載時には、全体の割合を示すようお願いします。
BCNはソニーがお好き?
以前のBCNの切り口はこうではなかった。
「iPod Shuffle」、発売2日間でランキング2位に登場 | BCNランキング(2005/01/20)
iPod shuffleで勢力地図一変、携帯オーディオのUSBタイプがHDDを逆転? | BCNランキング(2005/02/01)
このあたり、表現も穏当、比較も妥当、指摘も的確だったと思う。 それが様変わりするのはこの記事からである。
ソニー、MP3で逆襲! 決戦前夜の携帯オーディオ市場 | BCNランキング(2005/04/07)
ここから事実誤認と強引な解釈が始まったと思う。
例えば、
世界で最初に小型シリコンオーディオプレーヤーを発売したのも、実は彼らだった。1999年発売の初代ネットワークウォークマン「NW-MS7」がそれである。1998年にはMPmanやRioの製品が世に出ていたはずである。
ソニーは早すぎたのかもしれない。また、独自の音声ファイル規格ATRAC3にこだわったあまり、デファクト・スタンダードであるMP3への対応が遅れたことも大きかった。MP3はデファクト・スタンダードではなくMPEG Audio Layer-3と言う、標準化団体MPEG(Moving Picture Experts Group)で策定された規格である。
で、どういう訳か、東芝のも松下のもシャープのも製品を取り上げているにもかかわらず、日本メーカー復活をけん引するのは“ソニー効果”か
と言う結び。
にもかかわらずなぜ、外資系企業に市場を席巻されてしまったのか。それは消費者が把握できていなかったのだ。マーケティングに大きな問題があった、といえそうだ。と結論づけているが・・・
単純に今までのオーディオのあり方に引きずられ、iTunesやiPodの示した"新しいあり方"に対応できなかったことと、著作権隣接者に配慮した結果、正当な利用者にまで不便を強いようとした結果だろう。
あ・・・日本ではフェアユースは権利ではなく、著作権隣接者からのお目こぼしでした。失礼しました。
確かに、Appleは革新的に見せているけど、凄い技術を使用しているわけではなく、FairPlay以外は標準規格、ハードウェアは他社製、それをアップル風味にパッケージしただけとも言える。だからこそ、なぜ受け入れられたのか、日本メーカーには真剣に考えてもらいたい。ちなみに、上記記事はフリーライター三浦優子氏によるもの。
とまあ、色々書いたわけだけど、別にウォークマンが売れてないとかひどい製品と言いたい訳じゃないので。念のため。
USB1.1で何曲も転送するのは苦痛だとか、SonicStageって良くあんなの使えるね、とか色々思うところはあるが、それは使用者の感性と判断で使えばいいと思う。ちなみに、俺の同僚のソニーファンはSonicStageは最悪だと言っていた。伝聞だけだけで判断すると、フリーライター 中村光宏氏と変わりがないので、俺も試しにインストールしてみたが、俺の低スペックマシンではインストールも起動もかなりの苦痛だった。みんなあれを平気で使用できるハイスペックマシンを使用しているかと思うと、皮肉なしに羨ましい限り。
ところで、ITmediaの小西氏のコラムでこのウォークマンスティックの販促は、テレビCMに頼らなかった。
とあるが、その結果がこれらの一連の記事でないことを祈る。
余談だが、以前、アスキー発刊の雑誌に二週に渡ってAppleを批判する記事が載ったが、Appleの広告が掲載されたとたんにそういったトーンの記事が紙面から消えたことをも出す。批判記事もひどい内容だったが、なんか嫌な終わり方だったなぁ。
他のランキング
BCN自ら認めているように、BCNの調査対象は限られており決して全てを網羅しているわけではない。他のランキングはと言うと
Gfk:AV機器総合販売ランキング(5月9日〜5月15日)
デジタルオーディオ/デジタルオーディオプレーヤー 売れ筋ランキング ムラウチドットコム
Amazon.co.jp: トップセラー
本日、Amazon.co.jpではiPodランキングかよ、と思えるほどiPodが強いが、Gfk及びMurauchi.comでは健闘している。もっとも次回入荷未定だけど。ちなみにAmazon.co.jpでは入手できない模様だ。変な分類しなくても立派に誇れる数値だと思うだけどどうでしょう?
BCN風に言うならば、
商品の出荷が継続できれば、と言ったところか。「iPod mini」ウォークマンで起こしたようなブームが再来する可能性があるが、出荷が追いつかなければ話題だけで終わる可能性も否定できない。携帯オーディオ初心者は、果たして「iPod Shuffle」ウォークマンが手に入るまで待っていてくれるだろうか。
コメント一覧
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?
コメントする