虎は豹を凌駕するか? アップルの新OS「Tiger」好調 | BCNランキング携帯オーディオ「iPod」のヒットによって、一躍、多くの人が知るメーカーとなったアップルコンピュータ。その本業は、ハードウェアからOSまで一貫した設計で洗練されたインターフェイスと高い信頼性を誇るMacintoshコンピュータの製造・販売である。4月29日、そのMac向けの新OS「Mac OS X バージョン10.4 “Tiger”」が発売された。その出足が好調だ。
BCNランキングに上記のような記事が出た。要約するとMacOS X 10.4"Tiger"が売れ行き好調だが、バグなんかが心配だよね、と言うこと。 まあ、そのこと自体にケチをつけるつもりはないし、当たり障りのない記事なんだけど気になる点がちらほら。
- シェアの比較って意味があるのか? OSソフト ランキングトップ5という表がある。果たして、発売されてから大分日が経つWindows XPとの比較って意味があるのだろうか?そして"Panther"とのシェアの比較があるが・・・比較すべきなのはシェアと言う相対的なものではなく、絶対的な本数ではなかろうか。
- 信者って決めつけはどうよ? 引用すると
- バックアップが伴う?
- パッケージで購入するものではなくなった これはWindowsに限れば賛成。手間暇やそれから得られるメリットを考慮すると"OSの乗換=ハードウェアの更新"の方が望ましい。 が、MacOS Xの場合、アップグレードした方が体感速度が上がったり、新機能などのメリットも大きい。そして手間暇もWindowsと比較して圧倒的に低い。 また、旧OSのサポートが早い段階で打ち切られる・・・というネガティブな面もある。
「発売されたから買う」という「信者」以外にも裾野広がるだそうだ。そりゃそうだ、発売してないものを買うことは出来ないから。聞くならば"Tiger"に期待することとか、期待する新機能とかだろうに。OS故に「***のために使う。」って言う回答は無理ってもんでしょう。 最初に"Macユーザー=Apple信者"と言う決めつけがあるため、こういう書き方になるのだろう。iPodがWindowsにも対応したから裾野が広がったとでも?
購入後は手持ちのMacにインストールするわけだが、通常のソフトと違ってモノはOS。インストールしてアップグレードするにはデータのバックアップなど面倒な作業がともなう。バックアップするほうが"いざって時に安心"であるだけで、別にバックしなくてもアップグレードインストールや、設定だけ残すとか、色々方法はある。
この記事は無署名なため、誰が書いたかは不明だが、Macに対する知識は聞きかじり程度にすぎないと推測される。そういった書き手が数値と先入観とネットでの噂を元に書くとこういう結果になるのだろう。少なくとも、実際に自分で試してみてから書くべきではないだろうか。
記事全体としてはちゃんとしているだけにこの一点のみ残念。
もう一つ、残念な記事が。
西川和久の不定期コラム:「Mac OS X 10.4 "Tiger"」登場誰も突っ込んでないのが不思議だが・・・・"Expose"は新機能じゃありませんから!同社のホームページから"Tiger"で追加された機能を並べてみると以下のようになる。冒頭で書いた200以上の新機能の全ては見当もつかないが、この9つは特にわかりやすい部分だと思われる。
記事全体としてはちゃんとしているだけにこの一点のみ残念。
Windows系がネタ不足のためか、Mac mini発売で一気に関心が高まったのか、Appleが金をばらまいているのかは不明だが、最近Windows系のライターでもMacネタを取り上げることが多い。よいしょ記事にならないので、それ自体はいいことと思うのだが、事実誤認が多いのも事実。
しかし、BCNランキングは先日の"ウォークマン大逆転"然り、なんだか数値の曲解が多い気がする。圧力でもあるのだろうか。
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