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DARPA

DARPA Grand Challenge、今年は完走5台

既に各所で報じられていますが、昨年は完走車が0だったDARPA Grand Challengeで5台の車が完走を果たしたそうです。金がかかると目標が明確だと、進歩も早いですね。

「DARPA Grand Challenge」で無人ロボットカーが131.6マイルを走破:ニュース - CNET Japan コメントを見る
米国のモハベ砂漠で8日(現地時間)、無人ロボット自動車レース「DARPA Grand Challenge」が開催され、スタンフォード大学のスタッフや学生がつくる「Stanford Racing Team」の無人ロボット自動車「Stanley」が131.6マイルの距離を6時間53分で走破し、2着のカーネギーメロン大学の「Sandstorm」におよそ11分の差をつけて優勝した。Stanleyの平均時速は、19.1mph(マイル/時間)だったのに対し、Sandstormは18.6mphだった。
優勝賞金は200万ドルだそうです。およそ2億円ですね。この技術もやがて、無人飛行機同様やがて現実の戦場へ投入されるのでしょう。快挙を素直に称賛したいのですが、それを考えると複雑です。

このコンテストの背景についてはMYCOMの記事が詳しい。これは、同週に開かれた"RoboNexus"でのカンファレンスにおけるもの。

【コラム】シリコンバレー101 (149) ロボットカーレースとRoboNexus、ロボットが主役の1週間を振り返る | ネット | マイコミジャーナル コメントを見る
「陸軍を指揮していた頃は、戦局を把握するために、電話に向かって一日中、"どこにいるんだ?"、"何をやっているんだ?"、"敵の動きは?"という3つの質問を繰り返していた」と言う。言葉によるコミュニケーションは、大局を見にくい上に、多国籍軍のように言葉や文化の違う兵士が共同で作戦を展開する場合はカベにもなり得る。実際に同氏のイラク戦争での経験では、効率的に軍を動かせないことが何度もあったそうだ。そこで同氏が求めるのは、すべての兵士やリソースを結ぶネットワークシステムである。それが実現すれば、常にリアルタイムの戦況がスクリーンに反映される。3つの質問に時間を費やす必要はなく、コミュニケーションのトラブルも緩和され、より効果的な一手を打てるようになる。

カーネギーメロン大学のロボティクス研究所のディレクターであるMatt Mason氏によると、米国では400億ドルを費やして10年から20年を目途に軍の技術改革が進められているそうだ。同氏は「将来的には陸海空の車両や機体の3分の1がロボット化される」と予測、「ロボティクスは莫大な予算のすべてに何らかの形で関わるだろう」と述べる。さらに集まったエンジニアや開発者に対して、「この分野では、それほど遠くない将来に、今は想像できないようなアプリケーションが次々に構築されるようになるだろう。ここに集まっているロボティクスに関心を持つ企業、そして新しいアイディアを持つ人たちには大きな可能性が開かれている」と指摘する。
この辺のシステム的な部分は、既にビル・ゲイツも著書の中で言及しているのだが、米軍は効率的、システマティック、且つ低コストな運用を目指しており、このDARPA Grand Challengeもその一環なんだろうな。人的リソースって最もコストがかかるわけで。

私は英雄じゃない ジェシカ・リンチのイラク戦争 CNETの記事によれば、米軍は米国議会の指令に基づき2015年までに軍用車両の3割を無人化する計画らしい。イラク戦争にて捕虜になったジェシカ・リンチ上等兵及び死亡した兵士達のような犠牲者を出さないように。彼女に関する本を読んだ時、何だか切なくなりました。そういえば、iRobot社もトラクターメーカーと共同でロボット自動車を開発中でした。

DARPAの予算のうち、戦争をしないで済む方法の研究にもう少し予算を回したらなあ、と思うのですが。もしくはこの成果が違う分野に活かされないかなあ、と。

残念な事に、DARPA Grand Challengeは今年が最後のようです。
CNETから引用すると、
同広報担当者は「2006年にわれわれが同様のレースを開催することはないだろう」と述べ、さらに「今大会を超える大会を主催する方法など思い付かない」と語った。
との事。勿体ないような。

『セグウェイ』がロボットになって戦場へ

『セグウェイ』がロボットになって戦場へ | WIRED VISION コメントを見る
“世紀の大発明”とも言われ評判になった立ち乗り式電動スクーター『セグウェイHT』が米軍で兵器として採用されそうだ。米アプライド・パーセプション(API)社は16日(米国時間)、セグウェイHTをベースとする軍用の移動プラットフォームの開発で、米国防総省国防高等研究計画庁(DARPA)と契約したと発表した。兵士をサポートするロボットシステムの調査に着手する。
前々から"Segway HT"(セグウェイ・ヒューマン・トランスポーター)にセンサーやアームを取り付ければ(比較的安価に)実用性の高いロボットができるのでは?と思っており、トヨタのロボットのお披露目の際にもそう書いたのだが、当然素人の俺が考えるようなことはとっくに考えられていて、米国では2003年から研究されていたようだ。そして、このたび、 Applied Perception(アプライド・パーセプション)社は、セグウェイHTをベースとする軍用の移動プラットフォームの開発で、米国防総省国防高等研究計画庁(DARPA)と契約したと発表したそうだ。現在、同社のプレスリリースにその発表はない。

昨今の世界情勢の影響か、アメリカから聞こえてくるロボットが軍事関係が多いなぁ。

米国では、国防総省の国防高等研究計画庁(DARPA)が進める"Mobile Autonomous Robot Software (MARS)"のプラットフォームとして"Segway HT"を提供しているらしい。その名は"Segway Robotic Mobility Platform(RMP)"。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のCardeaカーネギー・メロン大学のCM-RMP: Robot Soccer Segway RMP's等等。

そして、その研究成果を元にするのかどうかは不明だが、カーネギー・メロン大学からスピンアウトして設立されたApplied Perception社によって、軍用プラットフォームへの活用が調査研究される。

世に出たとき、『都市生活を変える画期的な製品』と謳われたSegway HTは、都市より先に戦場を変えるのか?
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