Internet Watchに、WebSense職場でのネットの私的利用についての調査報告が載っていました。思い当たる人も多いのでは?(俺は思い当たった)。
職場での私的ネット利用による損害は全米で1,780億ドル以上〜Websense調査 コメントを見る
 調査によれば、業務中にインターネットにアクセスできる従業員のうち50%が、業務上の理由と個人的な理由の両方でインターネットを利用していると回答。また、IT管理者への調査では、従業員が業務と無関係なインターネットへのアクセスに、1週間あたり平均5.9時間を費やしていると回答している。
この調査結果を公表したのはセキュリティ、フィルタリングソフトメーカーのWebsense。 プレスリリースの抄訳はこちら。
Web Security, Internet Filtering and Internet Security Software - Websense, Inc. コメントを見る
この「サイバースラッキング(ネットサーフィンによる業務怠慢)」に費やされる時間を、米労働局の全国消費調査で報告されているアメリカの平均給与と掛け合わせると、アメリカ企業が1780億ドルの損害を被っているという危機的状況に直面していることがわかります。
凄い日本語センスだ・・・ ウェブセンス、従業員のインターネットの私的利用による損害がウェブセンスって見出しからして"Haiku"の様だし。
また、このプレスリリースの中で
ウェブセンスのマーケティング担当副社長であるレオ・コール(Leo Cole)は次のように述べています。「インターネットは重要なビジネス・ツールであると同時に、その乱用によるデメリットがインターネット・アクセスによる生産性向上のメリットを上回る可能性もあります。効率的な職場環境を維持するため、当社のソフトウェアは従業員の業務上とそれ以外のインターネット利用のバランス維持をサポートしています。これにより従業員は福利厚生としての個人的なネットサーフィンを享受でき、それと同時に業務中の生産性も維持することができます。」
と、これが言いたかった訳ね。(強調は俺)

上記プレスリリースでは、AOL社とSalary.com社が行った調査についても触れている。

Salary.com Careers-Wasted Time At Work Costing Companies Billions
American workers are wasting more than twice the time Human Resource managers expect.
この調査についてのCnet Japanの記事。
ナンバー1はネットサーフィン--米で「職場での時間浪費」に関する調査:ニュース - CNET Japan コメントを見る
米国時間11日に、職場での時間浪費に関する調査の結果が発表されたが、それによると職場での職務怠慢でもっとも多いのはネットサーフィンで、また仕事をさぼる人間が特に多かったのが保険業界とミズーリ州だったという。
とりあえず、デスクに向かってPCいじっていれば仕事しているように見えるしな。
しかし、"浪費"と言うネガティブな面だけでなく、ポジティブな面もあると指摘されています。
これに関し、Salary.comのシニアバイスプレジデント、Bill Colemanは、予想以上に長い時間が浪費されていることは必ずしも悪いことではないと述べている。「場合によっては、こうした時間が『創造的な浪費』として仕事に役立っていることもある。つまり、それが会社のカルチャーや職場環境、さらにはビジネスの結果にも好ましい影響を与える可能性もあるということだ。私的なネット利用やざっくばらんな会話から、新しいビジネスのアイデアや業務の効率向上の手がかりが得られることも多い」(Coleman)

また、日本の状況はどうかというと、少し前にネットスターがマクロミルに委託した調査が参考になるかと。

職場のノートPC、私的利用が7割を超える〜6割は2ちゃんねるの閲覧経験も コメントを見る
また、多くのユーザーが職場で支給されているノートPCを「私用で利用する場合もある」(74%)と回答。社外で利用するサイトには、ニュースや天気予報、乗り換え案内など実用的なサイトの利用経験が80%を超える一方、Webメールや2ちゃんねる、オークションや通販サイトも60%を超えた。また、ブログの更新や転職サイトの利用も40%以上に達している。

俺の職場にもいるいる、2チャンネルを見ている人。あと、株価をチェックしている人もいるし。俺自身もニュースを良くチェックしているし。

私的利用は悪なのか

個人的には、私的利用は別に問題ないと思っているし、業務に役立っていると感じている。逆に、情報に敏感貪欲でないと駄目なんじゃないかとも思う。また、忙しい場合は個人的な用事を職場で済まさないといけない場合も多々あるし。

まあ、転職サイトを見るのはどうかと思うが。

だが、Websenseの報告書で指摘されているように、セキュリティの問題はついて回るし、実際、Winnyを通じて流出させてしまった例もいくつもある。 まあ、管理者としてはまずは利用ポリシーを定め、監視していることを通告するところから始めるのが王道なのだろう。

そういえば、MacPeople連載の"アイ・テー虚言録"において、面白いエピソードが載っていた。(記憶による再現)
私的利用を抑制する目的で、フィルタリングと閲覧禁止をしている会社で、IT管理者に届いた申請メール。
"パチスロ好きの顧客への営業のため、パチスロ情報サイトへのアクセスを認めて欲しい"

今ふと思いついたのだが、"禁止"だけでなく、好ましいサイトに誘導するような情報ポータルを構築するってのも効果的かもしれない。