stars Amazon.co.jpの創世記の物語

南米に広がる世界最大の熱帯雨林ではなく、オンライン書店(という言い方はもう適切でない)"Amazon.co.jp"の創成期の物語。ITコンサルタントである著者が"Amazon"の日本上陸について秘密裏に進められた時期から、成功を収め、やがて本社の方針との乖離から退社するまでの出来事が綴られている。
読んでいて面白いと思ったのはアマゾンはイソギンチャクという喩え。確かに現在、アマゾンのリンクは、アソシエイトリンクを含めあちらこちらにあるが、逆にアマゾンからの外部へのリンクというのは驚くほど見当たらないなあ。

また、アマゾンでは新サービスの告知をなるべく行わないようにしている、と言う点も驚きと納得の部分。秘密主義と捉える事も出来るが、実際にサービスイン出来るまでは公開しないという方針。内部での圧力は凄いだろうが、中途半端なものを公開し、顧客との余計なトラブルを抱えないという事でもある。このあたりGoogleに通じるものがある。
最近のAmeba blogのリニューアルに伴う不具合、bk1のリニューアルに伴うごたごた等を見るにつれて、その方針というのは正しいよなぁと思う。
(参考)

データバックアップメモ - extended -: bk1リニューアルのゴタゴタに感じたもの
各社のネット上の書評を見る限り、アマゾンに関しては賛否両論色々あるが、この世界最大のネットショップが立ち上がる際にどの様なドラマがあったか是非読んでもらいたい。特に、西海岸のエリートとの軋轢から退社するまでの下りが切ない。
余談だが、livedoorショップの「トモゾー」氏もお勧めだとか。なんか親近感沸くなあ。
ライブドアブックスから「これ、読みました?」:第二十一回「アマゾンの秘密」

hReview by tomozo , 2008/05/29