米コーネル大学は自己複製が出来るロボットを開発した事を"ネーチャー"誌で発表した。
ITmediaニュース:自己複製できるロボット、米大学が開発
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米コーネル大、自己複製ロボットを開発 | WIRED VISION コメントを見る
米コーネル大学の研究チームが、自己の形を複製するモジュール型ロボットを開発した。複数のキューブ(立方体)型モジュールで構成され、与えられたキューブを連結・分断して、自身と同じものを組み立てる能力を持つ。英科学誌『ネイチャー』5月12日号で発表した。
コーネル大学の解説ページはこちら。
Cornell CCSL: Self replication コメントを見る
動画もありますので、是非ご覧になって下さい。WMV形式で6MB、MPG形式で12MBとややでかいですが。

ITmediaの記事によると

 今回の実験的なロボットは、自身のコピーを作ることしかしない。台の表面との接触を通じて電力の供給を受け、各面を介してデータを転送し、特殊な「フィーディングロケーション」に置かれた追加モジュールを使って自己複製する。
その複製も、そもそも材料と言うか、素材となるモジュールが必要な模様。

Wiredの記事によると

 研究チームによると、現時点でのロボットの「知能」はあまり高くなく、人の手で追加キューブを置いてやらないと複製プロセスが止まるという
とまあ、"自己複製"と言うには、単細胞生物にも劣るレベルと言えそうですが、なかなか面白い。

ATRONの様な、合体変形ロボットにこの技術が乗れば本当に生物のような"複製"と"進化"を兼ね備えたロボットが出来るかも。

更に思いだしたのが、NTTが開発した"自己改変できるLSI"

当時のニュースはこちら

ASCII24:NTT、動作中に回路構成を自己改変する自律型LSI『PCA-1』を発表 コメントを見る
日本電信電話(株)(NTT)は25日、用途や環境に応じて動作中に自己改変を行なうLSI『PCA-1』を発表した。これは、従来方式とは異なる新しい汎用情報処理アーキテクチャー“プラスティックセルアーキテクチャー”(PCA)を採用し、目的に応じて論理回路を自律的に再構成できるというもの。
NTT、世界初の自己増殖するLSIを開発 | ネット | マイコミジャーナル コメントを見る
PCAとは、求められる必要な機能や環境の変化に、回路自身が自らの構成情報をLSI内部で操作することで対応し、状況に最適なハードウェアへと自己を改変していくことができる概念。つまり、LSIが自らの改造・拡張を勝手に行ってくれるのだ。

2000年8月の発表ですが、その後どうなったのか。2005年のサイトにも載っている事から、無くなったわけではなさそうですが、実用化されたわけでもなさそう。知っている方教えて下さい。ソフトウェア無線などに利用されているのかな?

それはさておき、例えばモジュールが標準化されており、内部のLSIが改変可能。且つ自律的に動作できるロボットたちがタスクに合わせ合体集合変形改変出来るようになったら……等と想像するとワクワクするなあ("T-1000"かもしれませんが)。

ところで俺は生物学的に人間と言う生物ですが、自己複製が上手くできません。。。orz

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