トランスメタ、ライセンス事業強化へ--赤字経営からの脱却目指す:ニュース - CNET Japan コメントを見る
同社は「現在取り組んでいるx86互換マイクロプロセッサ事業の設計/開発/販売に関わるビジネスモデルを、経済的側面から厳密に評価」し終える見通しであるとする声明を発表した。
かつて、Crusoeプロセッサで一世を風靡したTransmeta社ですが、赤字経営からの脱却を目指し、プロセッサ事業からの撤退を検討中であるとの声明を発表した。
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2000年に創業以来黒字を計上したことって確か無かったような…ある意味当然と言える帰結ですが、残念なことです。

今後は、ARM社の様なプロセッサの設計事業を行うのかな・・と思ったのですが、やや異なり、LongRun2テクノロジーのライセンス供与の様な事業に集中するとのこと。Efficeon TM8000プロセッサを発表してからまだ3ヶ月だと言うのに。

X86プロセッサ事業は同社が思った以上に厳しかったようで、また、創業時の目論みが見事に外れた事も影響したのでしょう。TransmetaがCrusoeを発表した当時はIntelのプロセッサはどんどん消費電力と発熱をあげていて、且つ、当時はインターネットアプライアンス(笑)が有望な市場と見られていた時期でした。そこに彗星の如く登場したCrusoeプロセッサはモバイルPCにとっての救世主に見えたものでした。同社は、Sonyや東芝、シャープ、NECからの契約を獲得し、順風満帆のスタートを切った・・かのように見えましたが、その後の展開はご存知の通り。

Crusoeは遅いと言う評判が立ち、IntelはPentiumMで反撃を開始。インターネットアプライアンス(笑)は市場が立ち上がる以前に消滅。また、クロックアップにも苦労し、Efficeon が登場した時には既に手遅れだった。米大手PCに採用されなかったのも響いたかも。

俺は未だにCrusoe搭載Librettoを使用しているのですが、敢えて擁護すれば、Crousoeはベンチマークではいい数値はでないものの、割り切って使用すれば十分な速度があり十分実用的だったのですが。当初からノートPCにターゲットを絞り設計していればまだ戦えたかもしれないのに・・と思うと残念です。 ただ、同社が低消費電力CPUと言う市場を立ち上げたことは評価されるべきでしょう。

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